学歴という荷物
学歴が重い
期待が重い
とんでもない荷物を持ち、受け取ってしまった。
大した大学でもないのに【大学卒】という称号
いつ使うのか、その時が来て使いこなせるのかわからない【資格】
「大学を出れば良いところに就職できるから」
「資格はいくつ持っていても困らない」
「家系から初めての大学生。おめでとう。」
身内から寄せられる期待は重い。
こんなもの捨てて生きれれば物凄く楽なんだろうが性格上捨てられない。
贅沢すぎる愚痴。
わかってます。
社会不適合者志望。
「社会適合の才あり」
気持ちでは、のんびり、縛られず生きたい。
ただ生きられない。才があるから。
そっちもできてしまって、結局そっちの方が楽だから。
荷物は捨てられない。
心配も怖い。
何かを心配されれば、ちゃんとしなきゃと思ってしまい、焦り、重く、結局楽になる。
後にきついが。
学歴を全て白紙にしてみたい。名前があればいい。
家族には期待も心配もされない。
そこそこ喋れて
友人もいて。
東京のボロアパートの一室でクーラーや扇風機がないから窓を全開にして、暑いと愚痴りながら夏を過ごしたい。
扇子かうちわを扇ぎながら、コップの水滴が落ちて濡れる畳を見てまた愚痴りたい。
学歴がある自分を想像していたい。
珈琲を飲み、文豪の訳の分からない難しい文字に浸って、麻痺して、難しい顔して、理解したフリと洒落たフリをしていたい。
食べ物は死ななければいい、3食食えれば尚いい。なんでもいい。うどんは美味しい。
彼女はいてくれたら物凄く嬉しい。
居なければ悲しい。
それはそれでいいやと思っていたい。
時々寂しいから家族と電話して、期待のない【心配】と【頑張れよ】をもらって気のない返事を返したい。
就職はしたい、できなくても良い。
禿げたくもない、禿げても見られたくない人がいないなら禿げても良い。
自分の生きるで、生きていたい。
……
頑張ろう。もう一踏ん張り。
背負いながら頑張ろう。
頑張れよ、自分。