花火夜のハンケツ
花火 ラムネ ビール
これだけあれば夏を演出するには充分で、
今日は全てを一度に味わった夜だった。
ついでに焼きそばも食べて気分はもりもり。
公園のドームのてっぺんでビールを開けて乾杯し、みんなが「しっかりまずい」と言った。
花火とラムネのおかげで、子供のようにはしゃぎ回って、全力で息を切らした。
ビールを美味しそうに飲んでる大人を見て「いつかは分かるはず」と思い憧れた大人にはまだなれていなかったけど、僕たちの心には、しっかり子供がいることがわかった。
この日記は、思い出を残しておくために始めたのだけれど、今日のことはあまり深く覚えてないのが事実で、それもまた、花火の力なのかもしれない。
今現在覚えているのは、
花火の真っ赤な光、はしゃぎ回ったせいでベタついた体、道中でたわいもない話をして笑ったと言うこと、それとYくんとの帰り道、赤い半月を見ながら「ハンケツだな」と僕に言ってきた瞬間である。
Yくんが「俺こうゆう発想はすごいんだよな」と言ってきたが、僕は隣で理解できなかったが
そんな理解できないこともその日は一瞬で心に溶けた。
「これもなんかいいな」みたいな。
その日は何かに包まれた感じで、ふわふわしているのだ。
これもまた花火の効力かもしれない。
もしくは、皆が苦手だったビールのせいだ。
とても楽しかったです。