晴れのち雨に恋をした。

大学生のくだらん日常日記的エッセイと殴り書きの狭間

2020.8.14の夜 続続

なかなか濃密な14日の夜を過ごしたつもりだったのだが、まだまだ終わらなかった。

 

Kくんと別れ、Yくんと帰路についていた。2人の分岐点につき、別れようとしたら、側で水色の服を着た50ー60代の女性が倒れていた。呻いていた。

 

これは酔い潰れたやつだなと思いながら、2人で声をかけた。だが会話もままならないため、Yくんが助けを呼びに行った。

 

女性とと僕は2人きりである。

 

「酔ったの?」

「うん…ごめんねぇ」

「起こす?」

「起こして…ごめんねぇほんとごめん、私この先の居酒屋の人なのそこに連れてってぇ」

持ち上げようとしたが1人では無理だった。

女性をそのままにして隣でYくんを待っていると、電話がかかってきて警察に助けを求めたからそっちに向かうと言ってきた。

 

僕はそれを女性に伝えた。

「今友達が助けを呼んだって」

「あぁ…ほんとぉ?タクシー」

「いや、警察だって」

「えぇ、警察はダメだよ。警察は来させないでよぉ、今すぐ断って」

「えぇ」

この時僕はこの人はなにか警察には見せれない、危ないお店なのか焦った。

「ねぇ、お願い急いで連れてってぇ…」

なんだかやばいなと思っていたら警察より先に、Yくんが着いた。

「Yくん早く来て!この人警察嫌なんだって、早くこの人持ち上げていくぞ!」

「どうゆうこと?!もう呼んじゃたよ?」

「だから警察来る前に早くいくぞ!来たら誤魔化そ!」

「ごめんねぇ、ほんとごめんね…ありがとうぉ」

2人で持ち上げて女性の指示通りにお店に連れて行った。何故警察が嫌なのか、途中聞くことにした。

「なんで警察嫌なの?」

「だって、お店35年もやってるのに、こんなことあっちゃ警察に恥ずかしいじゃない」

どうやら、この女性のプライドが今状況らしい。とりあえずやばいお店じゃなくて僕たちは安堵し、お店に届けて、両膝と顎を怪我していたので伝えると。

「え?してないよ!」と元気に言った。

「また今度遊びに来て!」と言われてその人とは別れた。

 

僕達には警察が残っていた。

「警察どうすんの?呼んじゃったけど」とYくんが言った。

「んー、てか警察嫌とかいうからやばい店かと思ったよ」

「俺も俺も」

「ただのプライドかよ、くだらない」

 

その後警察には、自力で帰ってしまったと言った。年も40代で、夜であまり見えなかったが黒色の服を着ていたと言った。

 

僕らにもどうやらくだらないプライドがあったのかもしれない。

 

彼女のお店に顔を出すのは気が進まないが、帰り道に助けたお礼に酒がタダにならないかなと考えると、行ってみるのもいいかもしれない。

 

14日の夜(完)